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お茶会への招待状 :
- 二十世紀初頭の英国はロンドンが舞台の乙女ゲーム。全体的に完成度が高く、ボリュームも充分。イラストは綺麗で、スチルも豊富。主人公、攻略対象、サブキャラ共にキャラが立っており、キャップにどきりとさせられたり、腹立たしく感じたりするほど、きちんと人物が描写されていました。人間関係もきちんと構築してあり、ストーリーも厚みがあり、読み応えがあります。シリアスなシーンとコミカルなシーンが絶妙なバランスで配されていてプレイしやすく、さほど人を選ばない雰囲気です。音楽の演出もよく雰囲気を盛り上げています。総合して、とても良い作品でした。
- 乙女ゲームですが、恋愛小説や恋愛映画のような雰囲気が楽しめる異色の作品です。個性的で、乙女ゲームにありがちなキャラとは違う登場人物は、良い面も悪い面もきちんと描かれており、いい意味で人間くささを感じます。ストーリーも、登場人物ごとに全く違い、さらにそれぞれシリアス系の恋愛ルート・コメディ系の友情・バッドエンドとルートごとに違っていて、非常に楽しめます。
丁寧に作られているぶん、最後までやるには時間がかかり、1周5時間程度が必要でした。しかし、セーブが何処でも出来、セーブスロットも99(最新版で)あるので、少しずつプレイを進めることも可能です。
イラストも大変美しく、メインキャラの差分は最低でも150枚ほどあるそうです。また、音楽も自作されているそうで、そのせいか作品の雰囲気に良く合っています。ストーリー以外のオリジナリティ面でも素晴らしいと思います。制作に5年ほどかかったそうですが、それも頷けます。
システム面について、辛口の批評がやや多い作品ですが、こういったタイプの作品をあまりプレイしない私は、特にやりにくいという感じはしませんでした。おそらく、便利なシステムを知らないことと、キー一つ二つの操作に煩わしさを感じず、僅かの時間を待つことに抵抗がないためと思います。
ストーリーに派手な展開や魔法はありませんが、長編の恋愛小説や映画がお好きな方、乙女ゲームで自分が主人公でなくてもいいという方(名前変換機能がないので)に特にお勧めです。
攻略に関しては、さっさと攻略したい方、バッドエンド(中には選択肢次第でキャラが死亡してしまうケースもあり)を絶対に見たくない人は、サイトの攻略情報を積極的に利用されると良いかと思います。 - すごいボリュームでした
シナリオも楽しかったです - 商業にも引けを取らない美麗な絵と王道でありながら飽きのこないストーリー。これまでもフリー乙女ゲームを色々とプレイしてきましたが、その中でも本当にレベルの高い、完成された作品だなと感じます。ぜひ多くの人にプレイしてもらい、最後のおまけシナリオまで読んで、「お茶会への招待状」のあたたかい世界観に包まれてほしいです。