フリゲ2017 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム コメント


Sky[Rain] :
  •  ゲームにおけるメタフィクションの強みが、ゲームとプレイヤーとの間に築かれるコミュニケーションの、まだ見ぬ地平を目指す意思であると考えたとき、このゲームが私にとっての最前線だ。
     このゲームは思慮を尽くす。それは、ゲームであるゲームと、キャラクターであるキャラクターと、プレイヤーであるプレイヤーのそれぞれが築き上げてきた想念を、メタフィクショナルな立場から、考えて、感じて、思いやることを忘れないと言う意味だ。
     それはつまり、このゲームの中の言葉が、私たちにとって高い純度で「ほんとう」になるということでもある。
     確かにこれより優れた出来のメタ作品は無数にある。けれどどんな優れたメタであれ、こちらの想いをゲーム側に都合の良いように歪めてしまう作品では、その中で紡がれる言葉は私たちにとっての「ほんとう」にはなってくれない。それはどんなメタ作品も、プレイヤーを舞台装置とする原理上、逃れられない弱点だった。だが、このゲームは、ただ思慮深さと優しさを持って、それを乗り越えた。
     このゲームの少女たちが語る言葉は、どれも、彼女たちの大切にしている小さなものの輝きが、まっすぐに伝わってくる言葉だ。その「伝わり」の確かさは、ゲームが尽くす前提の強さによって支えられている。やがて来る決定的なシーンで少女たちから渡される想いや祈りが、そんな確かな「伝わり」が積み重なって出来たものだからこそ、プレイヤーも同じシーンで、自然に、同じだけ想い、祈り返すことが出来るのだ。
     仮想的な関係を築くことしかできないゲームとプレイヤーの間でも、果てのような心性を重ね合わせられることの、その貴重な確信をこのゲームはたった2時間程度のなかで、鮮やかに描き出している。
     思惟と誇り高さに満ちた少女たちの優しい超越の物語。あなたも是非、お茶会に参加できないことの晴れやかな寂しさを感じてみませんか?
  • Sky[Rain]とSky[]と雨が上がった後の話。
    言葉が透き通っているような透明感。
    ヒロインではなく、少女としての彼女達。
    彼女達が演じる事なく、ありのままの姿を見せてくれたのが嬉しかったです。
  • 百合、尊い
  • 4人の少女をくびきから解放する物語。
    たしかに昨年時点で4人は、あまりに不憫な状況だった。しかし、だからこそ、自分はヒロインになれないと苦しむ彼女らにボクは共感し、人間らしさを見いだしたのではないか。
    ボク自身の手で4人を解放した時、ボクは嫉妬なしに彼女らの幸せを祝うことができただろうか。
    彼女らとプレイヤーの幸せのため、恋愛ADVの根本をぶち壊す、その心意気に胸打たれる。
    (赤松弥太郎)
  • 一片の無駄もないとても綺麗な作品でした。
  • きれい、女の子がかわいい
  • クリア後一週間くらい尊さで語彙が殺されてました。